くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

前を向きながら後ろへ。

“愛”と“希望”の日々は、本当に多くのものを壊してくれていたんだと思った。
時には相反的に考えよう。
どういう人間になりたいのか、というよりも、どういう人間にはなりたくないのか、というように。

僕はただ自分がやったことで苦しい思いをしたくないだけ。
「持ってしまう」ということを避けたいだけである。
何もされたくないから、何もしない。

僕は問題をシンプルにするように心がけた。
そして、いっそのこと世界で最も素晴らしいのは自分だと思ってみることにした。

夕方の喫茶店では、醜悪な笑顔と共にした。
帰り道、僕がずっと前に欲しかったエレクトーンが半額になっているのを見た。
来週には、もう売れてなくなってしまっているだろう。