くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

別れの曲。

夢をみた。

友人を迎えに行く為に飲酒運転をして、借金返済中の歌姫をひき逃げするストーリー。
酒も飲めないし、免許も持っていないのに、その夢はねえだろ。
とノリツッコミをしながら、起床。

スカパーで海外ドラマを流しながら、最新のニュースのチェックなんかをしていると
母親から電話がかかってきた。
「旧・俺の部屋にある学習机が邪魔になったので解体するのを手伝って欲しい」
という要請だった。
しぶしぶ支度して久しぶりに家に帰った。
妹いなかった。
なんでも、今思えば所謂小学生の時に買ってもらうあの学習机ってのはありゃ意外と使い勝手がいいもので、下に漫画で、上、図鑑右から2個目は、文房具みたいなどうもリズムを取ってしまわないでもないような、そんな感じの代物。
もちろん漫画も図鑑も、もうないけど。

ガラクタいっぱい出てきた。
ガラクタの選別は中々難しいもので、まあ全部取っておいても無駄なものなんだけど、それにしても捨てるのはどうかなーとか考えた。
黒歴史的なものがまあそれなりに出てくるんだけど、そういうの見つけるのは結構楽しかったりする。
まあそんなものに見納めをして、郷愁に浸りながら解体した。
昼過ぎに終わって、メシを食ってから仕事へ向かった。
仕事へ向かう途中、2月までいた職場の事を考えていた。

前に進むことを忘れちゃいけない。
それを忘れたら、すべてが言い訳になってしまう。
そういう風に思った。
それは覚悟だった。
「あのひとたちは今何をしているのかな」 とかそんなことを考えながら、今日も穏やかに1日が過ぎていく。
そして、空を見たままの俺の目玉にも泪が浮かんでいたのです。
俺は急に走りたくなった。