くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

the 中華。

昨日は取材も兼ねて江戸川区のよくわからない場所まで行って来た。
やたらと駅から遠かった。

とりあえず、用事が終わって歩いていると朝から何も食っていないことにきづいた。
あれ、不思議なもので、食っていないと気付いた瞬間にものすごいはらへる

ふらふらになってきたので、近くにあった中華料理屋でメシを食うことにした。
間違えた。

いかにも朽ち果てそうなその外観をしっかり裏切らない朽ち果てた内装のなかから、おっさんでてきた。

「はい、いらっしゃいね」
めちゃなげやりなのだ。

とにかく入った手前引くわけにはいかず、とりあえず注文することにした。

メニューがないからメニュー聞く。
「いまできんのはチャーハンと八宝菜だけだよ、どっちもごひゃくえん」

まあ八宝菜でいい。
八宝菜を頼んだ。
八宝菜きた。

俺は八宝菜といえば、思いつくかぎりでも 豚肉、イカ、エビ、うずらの卵、ピーマン、きのこ、くらいはイメージしてた。

でもきたのは、肉とイカしか入ってない。
これは八宝菜ではない。
なんか中途半端だ。

肉と野菜に、せめてうずらの卵だけども入っていれば、八宝菜とゴリ押しできないでもないとは思うんだが。

これじゃ電話でいうところの、もしもし、くらいの中途半端さだ。
あとご飯の量はんぱない。
なんか昨日のあまりをぜんぶ乗せた感じ。

ただ、いつもならこういう店は味も酷いんだが、味はましだった。
無難に肉イカ炒めだ。

ただ食い切れないほどのご飯の量だったので、無理やり詰め込んだ。
美味だった、よりも、食い切った、だ。
これ、たまにつけ麺専門店とかで特盛りを間違えて頼んでしまったときと同じ感覚だ。

勘定して帰ることにした。

なぜか伝票のところが「ラーメンセット1」になってた。

てかその手書きの伝票みたいなの、ラーメンセットと餃子しかない。
前はラーメン専門店だったのか。

「はいどうも、八宝菜でろっぴゃくえんだよ」
あれ?ごひゃくえんのはずでは?

とにかく腹がいっぱいで気持ち悪いから、100円くらいどうでもよくなったが、いまになってかんがえると立派な詐欺だったようにかんじる。

年寄りはいたわろう。