くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

蟻。

「良く見ろ。蟻が歩いているだろ?
『歩くというよりも進んでいると云ったところでしょうかね。
「え?
『歩くというよりも進んでいると云ったところでしょうかね。
「いや、歩いているだろ。
『そうですね

老人と話すのも魯迅と話すのも大して変わらないのだ。
そういうことを思い知った今日。
ある一種の真理に辿り着いたとき、人は退屈するという。
彼らがもし全て退屈しているというのなら、僕もこの先退屈するということになる。
バカバカしいことではあるが、年を取るたびに素晴らしくなっていく人生だと期待してみる。
その証拠にスーパーファミコンwiiUになり、万屋はスーパーマーケットになったのだ。
なんだつまらなくなっただけじゃないか。
列にはならばなければならないし、財布も寂しくなった。

だけど、この先も老人は語るのだ。
「良く見ろ。アルがアリいているだろ?
『そうですね
「え?