くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

おまえは、黙って、恋をしろ。

小学校の近くに引っ越してきた。それはそんなに大きな問題じゃないんだけど…不思議だな。あんなに小さな頃って、本当に何にも隔たりなく男の子だったり女の子だったりそんなこと関係なく色んな人と接してきてたのに。どうして歳をとるたびに人を“判断”するようになっちゃうのかな…。

あの頃仲の良かった友達も、街ですれ違っても気づかないか、他人のフリだろうな。もし砂時計があったら、おまえと過ごした時間のかけらをとっておく。そうするよ。他の人にはわからなくていい。例えば木の葉が落ちるたび約束したんだ。ちゃんとそれはまた戻ってくるって。そんな言葉を信じていたよ。だけど覚えてる。俺はいつも、いつかは最高になれるって言っていた。だけど無駄にできる時間がなかった。もう手遅れのような気がする。どんどん自分の内側が腐っていってるように感じるよ。

どうしてだろう?どうしてこんなに腐ってしまったんだろう?確かにたくさん酷いコトしてきたけどその度にに俺だって傷ついて落ち込んだんだからお互い様だよ。…そこでいつも考えをやめてしまう。わからないよ。何もどうすれば間違えずに済むの?何か間違ってない方法があるなら教えてよ。いつも生活していく中で上手く笑えているだろうか。

テレビの画面に、路地裏の街灯に、たくさんの人がすれ違うホームに、夕暮れの交差点に、俺にはないものを見せられる。どうしなきゃいけないとか、誰でいなきゃいけないとか、必要なものを全部見せろ。すべて見せてくれ。毎日死んだり生きたり、大変だね。忘れられない少しの時間。目を瞑りあの瞬間を、繰り返し思い出している…。

それは、俺たちのポストカード。忘れられない思い出が詰まっている。…どうしようもなかった。何もかも過ぎていくような気がして、すごくぎこちなかった。行って欲しくなかった。だけど長続きもして欲しくなかった。何を言っていいのか、わからなかったんだ。心が絶対に、行けないところがどこかにあるんだ。俺は欲しくて、呼び掛けている。誰にも聞こえない。存在もない。感じたこともない。俺の言葉なんて聞いていない。何も言わないと思っていたよ。心の奥で…。おまえの頭の中には誰もいない。俺は絶対にいられないし、それでもいいと思ってる。人はこうやって成長して死んでいくって、不思議なことだね?

真実は、俺が誰かに出来ることよりも、酷く心身に堪える。

ヘイ、ベイベー。上を向けないほど酷い頭痛。とんだ悲劇だと思わないかい?

…あーまたどうしようもないこと書いちまった。