くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

不毛な日。

先日の話。
休日だったので「今日は1日中寝るぞー」と思っていた矢先に見慣れない番号から電話がかかってきたので出た。
登録をしていなかったが前の職場の同僚Fからの電話だった。
用件は「某アイドルの握手会に行きたいのだが1人ではどうも行きづらいので一緒に来てほしい」とのこと。
まあ頼まれるとNOとは云えないしたまには人のお願いも真摯に聞いてやるっていうのも悪い気がしないので休日返上で秋葉原に行くことにした。

実は秋葉原初上陸でウキウキしていた。

到着するなり、久しぶりにFと再会。
軽くメシを食って会話をしてから目的のアイドルの握手会に参加することになった。
実はアイドルの握手会と云うのも初体験で(大概の人がいかんだろ)そっちは別の意味で楽しみだった。

ついたら、カメラを持った40代のオッサンたちがウロウロ。
ちなみに俺は記念撮影にとデジカメを持っていったのだが、その威圧感に圧倒されて出すことすらままならなかった。(というかそんな気がおきなかった)
ちゃっかりとFもカメラを持っていた。

「握手会じゃねえの」と俺が聞くと、Fは「撮影会も兼ねているんだよ、大体、そんなことも知らないの」と云われた。

おかしい。
俺が無理やり頼まれてしぶしぶ出てきた感じなのに、なんだかまるで俺がFを無理やりつれてきたみたいだ

でも時間になるまでにわかったことなのだが、まあアイドルのイベントともなればこんなギスギスしたやつがいっぱいいて当然なのだろう。

名前を見た限り、完全に知らない人だった。
それで入り口の写真を見て驚いた。
AKB48顔負けの少女が載っているのだ。
そしてその横には「xx xx 14歳」と書いてある。

14歳?まじかよ。

しかも近くのCD屋のような場所で、「これを買わないと参加資格は無い」とその14歳アイドルのイメージDVDなるものを半強制的にFに買わされた。(5000円もした)
それからしぶしぶ握手会に参加することになったのだが、俺は気が気じゃなかった

なんだかよくわからないままそのアイドル(ロリ)と握手をし、めちゃ笑顔のFとそのアイドルの写真を俺が代わりに撮り、なぜか俺も一緒にうつることになった。
生まれてきて22年間、何が哀しくて俺は14歳(ロリ)と写真を撮らなくちゃいけないんだ
よくわからないまま握手会が終了。

「1週間手は洗わない」と満面の笑みで会場を後にするFを尻目に俺はすぐに便所に行き、用を足してから手を洗った。
他に用事はないというので、Fとそのまま別れて俺は秋葉原の街を少し散策して帰ることにした。

戦利品は、引きつった顔の俺と満面の笑みを浮かべる14歳(ロリ)の写真と14歳(ロリ)のイメージDVD(サイン入り)のみ。

当日、そのロリのブログの写真の後方にさり気なく自分が写っていた。(Fは俺の隣で満面の笑み)

そういえば、おとといふと思い出して、そのDVDをヤフーオークションに出したところ、初日で12000円の値段がついた
俺はこの国がこわい。