俺は素晴らしい人間。
今の自分に決定的に足りないものは何か。
それはずばり、恋、である。(と思った)
今まで恋人のありなしに関わらず、必ず誰かに恋はしていたし、されていたと思う。
いや、把握していないからよくはわからないが。
だがココ数ヶ月、思いつく限りで恋と呼べる恋をしただろうか。
ちなみに当然のことながら、全く根拠のない一目惚れなどは除く。
一応俺の定義では、一目惚れは恋ではない。
なぜならばそれを恋と呼んでしまうのは、キャバクラや出会い系サイトやアイドルなどの実態のわからない美女(の写真)に思いをよせることも大して変わらないと思ったから。(別にそれはそれでいいけど)
違う。
俺はリアルを求めているのだ。
さて、どうしようもないところから入ったが、恋はしようと思ってするものではない。
気づいたらしているものなのだ。
だが、この歳になると無駄に達観してしまうせいものあってか、中々恋に堕ちない。
なぜ自分は恋に堕ちないのだろう。
そんなことを考えてみた。
確かに、自分の素晴らしい人間っぷりがここのところ加速している。
以下に自分がいかに素晴らしいかってことを記載しておこうと思う。
A、ガスが止まった
→恋とか云々は一切関係がないと思われがちだが、ガスが止まった理由は当然金を払っていないからである。
云っておくが、金がないわけではなく、ただ振込みが面倒なのだ。
いち社会人にもなって振込みが面倒な挙句、電話連絡ですら折りかえすことなく、自動的に閉栓。
しかしそんなことを知る由もなく「ガスの調子が悪いな」と何食わぬ顔をしていた数日過ごしていた辺りは、逆境に負けない素晴らしい者以外の何者でもない。
B、殿様出勤する
→なんと6月の殿様出勤は10回の出勤中9回だ。
実に凄い遅れっぷりである。
ヒーローは最後に現れるものなのだ。
この不景気の世の中、社会人でこんなことをやってのけるのは俺くらいのものだろう。
つい昨日9連勝をストップさせてしまったが、ついこの間までは実に交流戦に入った時のソフトバンクホークス顔負けの勢いである。
最早クビのマジックがついているとかいないとかだが、素晴らしい人間には風あたりが強いものだから仕方がない。
C、電話に出ない
→上記のガス閉栓の話じゃないが、似たような電話には一切出ない。
仕事の納期についての連絡のレスもとても遅い。
しかしながら、友達からの呑みの誘いの連絡のレスだけは異常に早い。
つまり人を選んでいるのだ。
この辺りは高貴で崇高である強者の選択以外の何者でもない。
D、人に功績を譲る
→仕事中に、サイトの広告に躍らされてクリックした先から大音量でエロ動画が流れるという大胆っぷりだ。
しかもこの挙動に対して「さっきまでこのPCを使っていたS島の仕業である」と他人に功績を譲る優しさも俺らしい素晴らしさである。
これには周りの上司もおろか、女性陣も誇らしげな顔で俺を見ていた。
なんて素晴らしい行動なのだろう。
自分で自分が誇らしい。
云っておく。
こんな素晴らしい人間は自分からの恋どころの騒ぎではないのである。
当然、こんな素晴らしい自分から恋に堕ちることができないのなら、相手に恋に堕ちてもらってはどうだろう。
しかし、ここ数ヶ月の自分はこんなに素晴らしいにも関わらず全くといっていいほど異性から関心をもたれない。(ゲイからは持たれる)
なぜ自分は関心をもたれないのだろう。
そんなことを考えてみたが、実に2つしか理由がないのである。
A、俺の考えがカッコよすぎてついていけない
→これは確かにあるだろう。確率的には98%くらいか。
世の女性は俺と付き合えないから他の男性と付き合っているというのは某有名人が語っていたが、実にそのとおりだ。
B、俺がダメすぎる。
→可能性は0に等しいとは云えども、完璧な男が嫌いだという女性も中にはいるのだろう。
だんだん哀しくなってきたので、無理に恋をすることはないと思った。