くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

人生野球。

先週辺りに風邪が完治してから、やたらと食事や呑みの誘いをしてくる愚か者が多いので無駄に外出が増えている。
半引きこもり生活で半アル中であるにも関わらず、俺を誘うなんて思う人間はなんて愚かなのだろうと思いつつ、誘ってくれた人の話は一切無視して独りで勝手に騒ぎ、独りで勝手にストレスを発散して勝手にスッキリしたので、ブログに書くことがなかったこともあり、更新が滞っていた。

自分はほとんど喋るように文章を書くので、喋る相手がいれば書く必要が全くない人間だということを改めて思い知らされる。
正に、書くか、喋るか、だ。
つまり更新頻度が高いときは孤独であることが多く、更新頻度が低いときは人と関わっていることが多い。
なんてわかりやすいのだろう。

それと、一方的に喋りすぎたせいもあり、ここ1週間で友達が減ったことはほぼ間違いないのだが、気にしても仕方ない。

だって、人間は約70億人いるのだ。
というまた全く根拠のない理由を以って、解決したことにする。

さて、そんなこんなだが、さすがに毎日飲み歩いているわけにはいかないので、ここ数日は仕事→晩酌→睡眠→起床を繰り返すのみとなっている。
なので、こうして思いついたことでも書くことにしよう。
タイトルの通り、【人生野球】のことである。
勘違いしないで欲しいが【野球人生】のことではない。

投手(女性)に対する打者(自分を含む、男性)を振り返るだけだ。

思えば俺の人生は三振続きだった。
せいぜい運良く出塁しても、相手のエラーだったり、敬遠気味のフォアボールだったりする。
しかも、牽制でアウトになったり、盗塁が失敗したり、そんな感じで2塁に進めない人生だ。
書いていて哀しくなるが、仕方ない。
ちなみに、ここで云う「2塁」がどのくらいの行動に位置するかは、それぞれの想像に任せることとする。

一度は、どうせ三振するのだったら筋力を鍛えてホームランか三振かくらい割り切れば良いのではないか、とも思った。(ここで云う「ホームラン」がどのくらいの行動に位置するかは、それぞれの想像に任せることとする)
つまり、MLBでシーズン最多本塁打と最多三振を記録する現シカゴ・ホワイトソックスのアダム・ダンのような選手のことである。

しかし、本来の野球ならまだしも【人生野球】において、そんな「ヤルか、ヤラレルか」みたいな人生はそれはそれでどうかと思う。

そんなことで、早速忌むべきは三振だ。
よく、人生で見逃し三振だけはいけない、という言葉を耳にする通り、確かに振らなければ当たらないし、当たらなければ前に飛ばない
それは当然のことである。

しかし、これだけは云っておきたいと思う。

手を出さない、のと、手が出ない、のは違うのだ。

一時期、どうしても試合で三振が続いていた俺は、ヒットを量産している友人のOという打者(男)に相談をすることにした。(ここで云う「ヒット」がどのくらいの行動に位置するかは、それぞれの想像に任せることとする)
すると、Oは

僕はヒットに出来るボールを、ヒットになる打ちかたで打っているだけ

イチローヨロシクな迷言を残したので、

さすが、10年連続200本安打(人斬り)は違うな。

と尊敬しそうになったが、毎年200人斬ってもそれはそれで素晴らしいとは云いがたいので思いとどまった。

俺は、たった1人の投手(女)から、ホームランが打てればいいのだ。

そう思った場合、本来の野球であれば試合前に投手を攻略する為にデータを収集したり、何度か対戦したりするものだろう。
そうして、何かしらのきっかけで、バットを振っていれば1本くらいヒットを打てるものだ。

しかし人生野球では、投手(女)の(過去の男との)対戦成績や、球種、スリーサイズなどの「データ収集」をすれば、大体の場合は対戦前に登板拒否される。(そして二度と会うことはない)
対戦する機会を増やし、徐々に攻略していく方法もあるのだが、大体の場合は知らないうちに他の打者(男)に先に打たれる。(先を越される)

つまり、タイミングも中々重要なものである。

思えば、俺が対戦した投手(女性)達は、色々なタイプがいた。
他の打者(男)には130キロほどの打ち頃の球をド真ん中に投げてきやがるくせに、俺の打席になるとチャップマン並みのフルスロットルで170キロの速球投げてくる投手(女)
「カーブは、そんなに、まがらないよ?」と突っ込みたくなるほど、元オリックスの星野伸之顔負けの変化球で翻弄してくる投手(女)

そんな感じで、自分がバッターボックスに立つと顔色を変えて打てない球ばかり投げてくるのである。

わかった。
俺はきっとバリーボンズに見えるのだろう。(見えるだけ)
実は非力にも関わらず、打席に立ったときのそのボンズ並の威圧感から、警戒されているに違いない。
あの、少年野球でよくある、やたらと体格のいい奴だと実は打てないのに外野がバックする感じのやつだ。
ちなみに云っておくが、全く得しない

いきなり170キロを放ってくる投手(女)の球などバットに当たるはずもない、というよりも、170キロは見えないので結果的に見逃し三振。
いつか当たるだろ、とヘタな鉄砲撃てば当たる方式でブンブンフルスイングをしても一向に当たらない(ボール球も振る)ので空振り三振。

そして更に

このやろー!今のはストライクじゃないやろ!

と審判に抗議する辺り、どう足掻いても少年野球としか云えない
しかも退場処分にされ、結果的に二軍落ち(半引きこもり)にされる始末である。

そんなこんなで、しばらくの間二軍生活(半引きこもり)で特にトレーニングもせずにくすぶっているときに、辺りを見渡すと色々な打者(友達)がいることに気がついた。

ノーアウト満塁のチャンスでピッチャーライナーを打ちトリプルプレーになるようなやつ。
そんなことしても絶対に打てるようにならないのに、ひたすら座禅を組んで空を飛ぶ練習をしてるやつ。
ひたすら筋トレしかしないやつ。
自分だけで悟りを開いて、勝手に現役引退しちゃうやつ。
選手になるのはやめて、実況に転身するやつ。

そんなのものを見ているうちに気がついた。
二軍落ちはあっても、年齢的にはまだ引退も戦力外通告になることもなさそうだ。
確かに、試合に出るだけでは意味がないが、試合に出られるチャンスがあること自体には感謝するべきかもしれない。

結局何が云いたいのか良くわからないのは酔っ払っているせいもあるかもしれない。