くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

休。

午後まで「パブロ・ハニー」を聴いていた。
リップコードがないとか、ファッキングレイトとか、ハウドゥユドゥとか外人が言っていた。
仲良く歩くカップルが街にいて、僕はそれに対して何の感情も示さなかった。
10年前から閉店セールをしている近所の洋服屋が外で叫んでいる。
花屋の店頭ではシクラメンが3つ咲いていて、僕の顔をのぞき込みながら馬鹿にした。
蹴り飛ばしてやろうと少し思ったが、店の奥の老婆がこちらをチラチラを見ていたので、諦めた。
世界に独りだけの老婆は確かにいたが、「世界に一つだけの花」がこんな場所にはないと思った。
全てが全て同じ色だった。
諦めた僕は、本屋の前でまたさっき見かけたカップルを見つけた。
僕の目の前を通り過ぎて行き、人の名前の薬屋に入って行った。
いつも行列が凄いラーメン屋はいつも行列が凄かった。
肝心の人からの連絡はこなかった。
僕は半泣きで捨て身のタックルをかましたが、割り込んできた休日に跳ね返された。
映画を借りてきて、家でマウント体勢を取られながらボコボコにされるボクサーを見た。
近所のバーでさっきまで自慰をしていたという客を横目に自慰行為にも良く似たジンライムをひっかけた。
駐車場の裏側の車止めに座って自分で指を突っ込んで嘔吐してから家に帰り口内炎に気付いてショックな気持ちを引きずりながら、酔っ払いの腐った手は腐った文章をたたき出す!