くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

ビジネスフレンド。

次に生を受ける時、何に生まれ変われるだろう。
そういう類いの質問は僕が一番嫌いだと云う事を承知の上で愚鈍な老年は聞いてくるのである。
さて、ここから先はビーケアフルということになるわけだが、その答えを聞きたいか。
それじゃその答えは僕が次に生を受ける時、何に生まれ変われるものがわかってから教えてあげようじゃないか。

君が将来の心配をしているその瞬間、僕は失われた古代メソポタミア文明について考えていた。
僕はバビロニアの王のことではなく、ヒッタイトの農民について考えていたのだ。
そうつまり、僕にとってはその程度の話でしかなかったということ。
「まああきれたひと!」と云われながら平手打ちをされるわけだけど、思い出して欲しい。
僕たち、きっと下らない可能性の積み重ねで此処に座ってるってこと。

瓶の割れた音が目覚ましの合図だったはずなのだが、割れた瓶は何処にも無かった。
もう僕はどこらへんからが夢の繋ぎ目だったのかわからなくなってきている。