くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

汚い口を閉じましょう。

僕は来週、人と会うためにカバンと靴と洋服を新調した。
決して財布に優しいとは云えなかったけれど、気分が買えたので良いだろう。
それはまるで春の夜明け。
世間は極寒に対する対策をしていると云うのにも関わらず。

椅子に座っている時間が長かったので、肩が痛い。
窓から見える景色は当然のことながらいつも変わらない。
世の中には変わるものと変わらないもの、どちらが多いだろう。
万物が昨日と同じで、同じではない。
僕の記憶では、彼といるときの貴女はあまり笑っていなかった。
昼間は僕を嫌な気分にさせる。
いっそのこと、君も出かけてみたらどうだろう。
貴女にとって、青年の群像劇というのは滑稽なものかい?
少しは僕たちと楽しんでみるといい。
僕と、似たように言葉を愛する友達とね。

「あなたしかいない」と云っていた少女達はみんな同様に消え失せた。
永遠みたいな腐った居場所を探すよりも、悠久の一瞬に懸けてみてはどうだろう?
人は僕の事を汚いペテン師扱いするけど、本当の心はまだ誰にもあげてないよ。
だってそれが何処にあるのか僕にだってわからないのだから。
僕に後ろめたさなんて微塵もない!
引き出せ!
君が、引き出すんだ!