くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

ずっと待っていた。

鼻づまりがなかなか収まらないので、冬の空気を吸えずにいる。
風邪を引いてしまったよ、もう治ったけどね。
先月は良く働いた、良く稼いだ。
今月は予定が埋まっているから、散財しないようにしないとね。
出かける予定もあるんだ。
哀しいことに、僕が勝手に舞い上がって浮かれているだけさ。

後ろのドアから出ていってください。
ここは誰かが見るような場所ではありませんから。
そうは云ってもね、君が思うように世界は回らない。
世界の思うように、君は回るけれど、
ありがとうと君が云うと、心などこもっていなくても嬉しい気持ちになっていた。
哀しいことに、僕が勝手に舞い上がって浮かれているだけさ。

君はきっとそのうち、全然つまらない男と契りを交わす。
その先では、地獄が歓迎している。
何が君を特別だと思わせるのだろう。
哀しいことに、僕が勝手に舞い上がって浮かれているだけさ。