くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

すべての快楽は永遠を冀う。

聞いていればそれなりに面白いけれど、当の本人はそんなに面白くない人生を送っている僕は、今日車に轢かれそうになった。間一髪だった。肝を冷やした。

 

そもそもの原因はというと、社会の窓が社会の雨戸のあたりに引っかかってなかなかしまらなかったので、自分の局部を見ながら前も後ろも未来も過去も車も見ずに横断歩道を赤信号なのにトロトロ歩いていたからなのだが、もしアレで轢かれていたのなら、端から見たら「ちんちんをこれまでかとイジって信号を無視した挙げ句、そのまま車に直撃したかわいそうな青年」という悲惨な最期を遂げるところだったぜセーーーフ。

 

冷静になればぜんぜんセーフじゃない。アウトだ。なぜならば無理矢理チャックをあげたせいでチャックが壊れた。この間なけなしの給料で買ったオニューのジーンズなのに。

 

なんかまあ、大きな病気になっても、戦争に行っても、ちんちんイジってても、死ぬときは死ぬんだなあと思った。まだ死んでないけど。死んでからはじめてみんな同じになるのなら、それだけが平等で、それだけが人生の救いだな。

 

死んだらそれどころじゃないのに、死ななかったからこそジーンズの心配をできるそんな僕とそんな人生。