くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

せかい。

去年僕が思っていたことは、去年の僕の言葉が教えてくれる。だけど、それが何だと云うのだろう。僕は昨日死んで、そして今日を生きている。今日は死に、明日へ生きていく。だから今日、何か見つけたい。見つけられなかったという結果だけでも見つけたい。

 

そう思いながら珍しくタブレットを開きながら何か眺めていると思ったら、それは自分の過去のものだった。僕にとって僕の言葉ほど意味のあるものはない。彼にとっては彼に、彼女にとっては彼女にそうであるようにと願う。いつも思う。「だから、誰が見ているとか見ていないとか誰がどう思うとか、誰にとって都合が悪いとか、そういう問題じゃないんだ」

 

スーツを着て喫茶店の奥でグチグチ話すのも良い、どこかで誰かを思いながら涙を流してもいい。何でも良い。その先の顛末はだいたい同じなのだから。