くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

せかいくるくる。

就職が決まったわけではないのけど、いつでも出られるようにここのところ部屋の掃除をして、いらないものをダンボールにつめている。で、いつものことだが部屋の掃除をしているとこれまた妙なものを見つけた。小学校時代の文集である。発見したのは2,4,6年生の頃のもの。

 

学校の大きな遊具の周りでクラスの全員で撮った写真と共に、それぞれの作文などが書かれたものである。僕は僕以外の人生を生きていないので私立や他の地域や他の時代の人のことはわからないけど、僕の世代ならまあわりと誰でも作ったものであろう。

 

んで、懐かしさを踏まえてちらちらと覗いてみると、どうにもひっかかるものがあった。

 

僕の通っていた学校ではその2,4,6年生の間で計3回「将来の夢」ってヤツを書かされていた。この頃に書いた「将来の夢」を実現した人はどのくらいいるのだろう。その将来の夢なのだが、たとえばA君は2年生の頃から一貫して「プロ野球選手になりたい」こんなやつが6人ほどいた。Bちゃんは「お花屋さん」まあこれもありきたりであるが、たぶんこいつはお花屋さんになっていないだろう。どうせどこかでツマラナイ男と結婚して愛だの恋だの云いながら散財するだけのツマラナイ人生を送っているに違いない。C君は2年生で「おとうさんみたいな消防士」4年生で「サッカー選手」6年生で「コンビニの店長」とたった2年置きに何を悲観したのかウケ狙いなのかわからんが、とにかく節操がない。これでもしC君が今コンビニの店長ならばそれはそれですごいことなのだろうけど、この間たまたま同級生に会ったときにC君は某大企業で働いていると聞いた。そのままコンビニの店長にでもなっとけボケナス。

 

話がズレた。このままじゃただの嫉妬になってしまう。そんな文集なのだが、ひとりだけ目に留まったバカがいた。そのバカなのだが、2年生で「いるかになりたいです」4年生で謎の「うみぶどうになりたいです」6年生でまさかの「こんぶかわかめになりたいです、もしくはくらげ」

 

名前を見るとそう、クラス1のイケメンであり運動神経もクラスで10番目くらいにバツグンで、常にほかの人より先を行き過ぎて誰もついてこれないというか誰も近寄らないというか、まあ近寄らないのはエッチな本を学校に持っていくからなんだけどそれはそれで置いておくとして、まあそんな誰も関わりたくもない人生を送るほかでもない「No.28氏」その人であった。

 

アノ頃の僕がうみぶどうやこんぶやわかめになりたかったのかと聞かれると実に不明なのだが、事実今ここに取り残されているモテないどころか友達もいない僕が考えていることは「こんぶやわかめになれたらいいのになあ、もしくはくらげ」ということである。実際鏡を見てみると仕事もまともにしてないただの冴えないサルが映るのを見るに、少なくとも今の人生よりはこんぶやわかめになったほうが何かのためになるんじゃないかというものである。

 

本当はもうちょっと話を続けたかったのだが、無駄に感傷的になってきたので今日はこの辺で失礼する。