くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

二歩下がって、一歩進む。

そして、俺は再び孤独になった。

「これが待ち望んでいたものだろう?してやったり!」と泪ながら咽びかえる。一瞬の後、俺は全てに期待する。そして、全てに失望し、更に孤独になる。この居心地の悪い空間。

まるで数学の答え合わせをするように、この数日間の文章を振り返ってみる。彼ら側の意図と、俺ら側の意図がどのくらい合っているのか。だとしたら、今の俺らは何点だ?俺の友達の言葉も、昔の恋人の言葉も。そして俺の言葉は、何点だ?

すぐに思った。“彼は、文章を知っている”そして、これは“君が思う以上に君に書いているメッセージ”だ。わかるでしょう?これが俺と君を結んだ“孤独”というラインだ。

結果的にこの“孤独というライン”の上に何があるか。答えはないにしても、俺は“この感情につける言葉”を一足お先に知っている。

それは“わがまま”だ。

全て手にしているくせに、何も持っていないふりしているものが「道化」だというのであれば、俺はその言葉にそっくりの人間を見たことがある。全て手にしているふりをしているくせに、実は何も持っていないレディ。あいつも“道化”かい?

君は“さあね”というのかもしれない。“どちらにしても全て哀しい”というのかもしれない。だが、心の中で笑っているのは知っている。

そして、俺も心の中で笑うのさ。この微笑も結局は“全てが哀しい”のだが。

なぜならば、この全ての哀しさが、今までの俺を支えたんだから。