くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

おひめさま、おひめさま。

PCデスクの上でダラダラと生気なく仕事をしていました。
そして、今日も色々なことを考えていました。

たとえば、もし自分が死んだら、あの娘と一緒に暖かい場所にいれるのかもしれないということ。
ここも段々と寒くなってきたから、ってわけじゃないですけど。

もしそこで俺に話しかけられるチャンスがあるのなら、教えて欲しいのです。
いい娘たちはみんな、天国に行くのだと。

だけど自分がいなくなったら、この世に自分はいなくなってしまいますよね。
今はまだ、そのことが少しだけ寂しいのです。

すっかり落ちぶれてしまいました。
今は、胃が膨張して、キリキリと痛みます。
それを和らげるために飲んだ酒は、堂々と肝臓を荒らします。

昨日吐いた血で、真っ赤に塗られたその壁を、今日は真っ黒に塗りつぶす。

ほら、俺はただのくらげですから、独りのほうが落ち着くんです。
水圧に耐え、深海を揺らぎ続け、暗い孤独の中に、独りで沈む。
何日も、時間を忘れるほど。
すると、いつしか自分も大海の一部になっているのです。

そして、今こうして酒を飲みながら、自分を憐れむ気持ちを止められないんです。
この自己憐憫の行き着く先は、無であると信じます。

これからの日々は、ハートを曝け出すことだけに、捧げたいと思います。

洋酒のボトル2本は俺を見ながら、明日は目覚めませんように、と、願っています。