くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

そらとぶインサイド。

云うべき言葉があって、それが伝えられないってやっぱり辛いことなんだなって思いました。思いました、というより思い出しました。云いたいときに相手がいなかったり、ただの自分のミスだったり、傲慢だったり、タイミングだったり。

 

だけど、云うべき言葉を全部伝えていたとしたらそれはそれで良かったのかって訊かれたとすると、なんだか怪しいもののような気もします。こうして文章にすれば血抜きされて〆鯖みたいに臭みもなくなるもんですが、実際のところ「キモい」や「ウザい」の応酬。その事実に対して、世界や社会を恨んでもいいですし、自分や相手を恨んでもいいとは思いますが、結局それが変えられない以上、叫んでも無駄だから書いてみました。で、書けば何かが変わるのかというと何も変わらないので、やっぱり思い出すだけ無駄でした。これで二度と戻らない今日の僕の10分終了。

 

僕は静かに死んでいっているはずです。僕だけじゃない、みなさんも。みなさんが誰かはわからないけど。目には見えないけど、少しずつ死んでいって、いつか止まる。ただのお荷物になった老人が死んでいるのか生きているのかわからないように、死んでいない人はたくさんいるけど、生きている人もそんなにいないんです。本当の意味で。本当の意味なんて言葉や感情の意味が僕にはよくわからないけど。

 

あの、僕、そうなんです。少し知りたかったんですが、ほとんどのこと知らないまま終わっていくってことに気付いたんです。「もう無理しないでいいよ」って云ってくれた人の前で無理をしながら無理をしないことに努めた。結果的に何があるかっていうと、これですこれ。“ただの哀しさ”