くうちゅうくらげ

-A Boys Named No.28-

そういうもん。

しかしそれにしても、誰よりも逃げたいと思っていた人間が、誰よりも逃げられない場所に自ら進んでいくとは思ってもみませんでした。人生ってのはそういうもんなのか。その答えは10年、100年先の自分に託しておきたいと思います。

 

でも良く考えればそんなもんです。所詮そんなもんなんです。どうやら勝手に人に恋したりするし、勝手に期待したりするし、勝手に腹減ったりするので、まあなんかそういうもんです。この「そういうもん」の性質はたぶん自分にだけわかっていればいいと思います。

 

ただ世界全体を幸せになんてできないとしても、自分と関わる数人の人には「ま、そんなに悪くはねえな」って思えるくらいの生き方はしてないと、僕自身が「ま、そんなに悪くねえな」って思えないということになっているということにはずいぶん前から気付いているので、せめてそのために無駄なこともしていかなきゃならないんだろうなと思いました。

 

確かに、僕が生きてきた人生のそのほとんどは「無駄」だったのですが、その「無駄」の集大成が今ではあんなにも眩しいものなのです。釣れもしないのに爺さんと12時間くらい海に糸垂らしたりしてね。

 

僕はこんなことを1年後も10年後も思っているのかもしれませんね。